河野洋平元衆院議長、対中感情悪化は「中国の行為が納得できないから」

講演する自民党総裁を務めた河野洋平元衆院議長(右)=7日午後、党本部(奥原慎平撮影)
講演する自民党総裁を務めた河野洋平元衆院議長(右)=7日午後、党本部(奥原慎平撮影)

自民党総裁を務めた河野洋平元衆院議長は7日、党本部で講演し、中国が強権的な姿勢をとるため日本人の対中感情が悪化していると強調した。香港や新疆(しんきょう)ウイグル自治区での人権侵害、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺での中国海警局の船の領海侵入を挙げ、「好感度は最低に近い所まで悪化している。中国のやっていることが納得できないからだ」と述べた。

河野氏はまた、「中国と縁を切り、全部米国の世話になるほど簡単ではない。地政学的に日本が引っ越せるわけではなく、経済で補完的にやっていることもある」とも指摘。「今の中国が変わらないかといえば、そうではないかもしれない」と中国の対日姿勢の変化に期待した。

ウイグル族らが直面する人権侵害を非難する国会決議については「難しいことではない」と述べた。「人権侵害によって作られた品物を売っている(カジュアル衣料品店の)『ユニクロ』の製品は買わないということで、人権問題が解消するだろうか」とも話した。

質疑で、岩屋毅元防衛相が「多様性を包含できるリベラル勢力が自民になければならない」と主張すると、河野氏は「党本部に来て今のような意見が聞けたことは涙が出るほどうれしい。自民党は死んでいないとつくづく思った」と満足そうな様子で語った。

河野氏は平成5年の官房長官当時、慰安婦募集の強制性を認めた官房長官談話を出すなど党内のリベラル派で知られる。