栃木県壬生町の「お殿様料理」が好評 フレンチなど品揃え充実

江戸時代の壬生藩主、鳥居家の献立帳を基に、当時の藩主の食卓を現代風に再現する「壬生お殿様料理」のプロジェクトが、栃木県壬生町内の飲食店で始まってから3年半となる。昨年10月には、7店舗目の認定店としてフランス料理店のコース料理も登場するなど、個性豊かなラインアップが好評を博している。

献立帳は同県栃木市の旧家で発見され、4代目藩主、鳥居忠燾(ただてる)が治めていた文化2(1805)年7月の1カ月ほどの詳細なメニューが記されていた。壬生城は藩主の居城のほか、日光社参で訪れる将軍の宿城でもあり、「おもてなしの城」としても栄えていた。

そこで歴史と特産品を使った料理で観光客をもてなそうとのプロジェクトが始動。献立帳を基にカンピョウやゴボウ、豆腐など町産品の食材を現代風にアレンジした料理を各飲食店が考案した。献立帳を忠実に再現したメニューや豪華な御膳など、これまで6店舗が和食で提供してきた。

初のフランス料理は「Chef,s Table ODAKA」(同町至宝)のオーナーシェフ・尾高壮勇(まさとし)さん(50)が考案した「壬生の国 テロワール フレンチstyleフルコース」(6000円)。

メニューはがんもどきをフレンチ風にアレンジした「ゴボウと壬生菜のクリームスープ」や、カンピョウのクリームソースをかけた「ふわふわ豆腐」、コンソメで煮こんだユウガオを添えたシャモ肉のローストなどのフルコースだ。

カンピョウの原料となるユウガオを複数の料理やデザートに用いるなど、献立帳のすべての食材をフレンチの技術で際立たせた。

メニュー開発まで構想3年をかけた自信作で、1週間以上前からの予約が必要だが、町外からも来店客が足を運ぶ。尾高さんも「おもしろい取り組みなのでやってみたいと思った」と声に力がこもる。

同町では認定店を巡るマップやスタンプラリーの用紙となるガイドブックを発行。今後も協力店を増やしていくほか、女性向けの「お姫様料理」も検討している。(松沢真美)

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