韓国「第4波」の流行を警戒 20~30代中心に感染者急拡大

7日、新型コロナウイルスの検査を受けるため列を作る市民=ソウル(聯合=共同)
7日、新型コロナウイルスの検査を受けるため列を作る市民=ソウル(聯合=共同)

【ソウル=桜井紀雄】韓国の防疫当局は7日、新型コロナウイルスの6日の新規感染者が1212人に上ったと発表した。感染拡大の「第3波」のピークだった昨年12月下旬の1240人に次いで過去2番目の多さ。感染力が強いインド由来の変異株「デルタ株」も急速に広まっており、当局は「第4波」の流行を警戒している。

新規感染者は特にソウル首都圏に集中、全体の約85%を占めている。ソウルの歓楽街や百貨店のほか、近郊の仁川(インチョン)市の小学校でも集団感染が発生した。

金富謙(キム・ブギョム)首相は7日、対策会議で「コロナ対策に今一度全ての力を注ぐべき非常事態だ」と強調し、歯止めが掛からなければ、最も強力な段階の防疫措置を取ることもあり得ると述べた。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領は大統領府での会議で同日、軍や警察も動員し、感染経路の調査をさらに拡充させるよう指示。防疫規定を違反した者には容赦なく罰則を適用するようにも命じた。

韓国でも高齢層へのワクチン接種が進み、7日までに人口の30・1%が1回以上接種したが、主な接種対象ではない20、30代を中心に感染が広がっている。韓国では、最近まで1日当たりの新規感染者を300~800人台に押さえ込み、政府は当初、今月から防疫措置の緩和を予定していた。これが国民の気の緩みを招いたとも指摘されている。

ソウルを流れる漢江(ハンガン)の河川敷や公園で飲酒する若者も目立ち、ソウル市は6日から河川敷や公園で午後10時以降の飲酒を禁じる規制に乗り出した。政府は首都圏での防疫措置の緩和を当面見送るとともに、20、30代がよく利用する施設の検査強化などを打ち出した。公共機関での在宅勤務を増やすほか、首都圏の民間企業にも在宅勤務に切り替えるよう呼び掛けている。