米NSC調整官、台湾の独立は支持せず「非公式で強固な関係」

【ワシントン=黒瀬悦成】米国家安全保障会議(NSC)でアジア政策を統括するキャンベル・インド太平洋調整官は6日、政策研究機関「アジア・ソサエティー」で講演した。キャンベル氏は台湾と「非公式の強固な関係を支持する」と述べつつ、「台湾の独立は支持しない」と語り、歴代米政権が踏襲する「一つの中国政策」を堅持する立場を確認した。

キャンベル氏はその上で「台湾(の人々)は平和に生きる権利がある」とし、台湾に対して軍事的圧力を強める中国を牽制(けんせい)した。また、台湾は新型コロナウイルス対策などで国際的役割を果たすべきであり、「国際社会で疎外されるべきでない」と強調した。

同氏は、米艦船による台湾海峡の通過などを念頭に「台湾海峡の両岸に向けて明確な抑止のメッセージを送った」とも述べ、米国の台湾防衛への関与は強固であるとの立場を示した。

同氏はまた、中国が香港で実施している民主派の弾圧と強圧的統治を台湾に対して実行した場合の国際的な反響を水面下で計算しているとし、「仮にそのような行動に踏み切れば、(中国にとり)破滅的な結果を招く」と警告した。

バイデン大統領と中国の習近平国家主席による初の直接会談の見通しについては「そう遠くない時期に何らかの接触があることを想定している」と述べた。10月にイタリアで開催される20カ国・地域首脳会議(G20サミット)での実施を目指しているとみられる。