「盛り土」周辺開発で過去に是正指導、静岡副知事明かす 熱海土石流

静岡県が調査のため飛ばしたドローンが撮影した土石流の発生源の様子=3日午後4時半ごろ、静岡県熱海市伊豆山(静岡県提供)
静岡県が調査のため飛ばしたドローンが撮影した土石流の発生源の様子=3日午後4時半ごろ、静岡県熱海市伊豆山(静岡県提供)

静岡県熱海市伊豆山(いずさん)地区で起きた土石流の起点付近に大量の盛り土があったとみられる問題で、県の難波喬司副知事は7日午前、過去に周辺で土地改変をしていた業者に関し、県と市が是正指導を行ったことがあったと明らかにした。情報を集約した上で同日夕方にも、詳細について記者会見する方針。

難波氏は「少なくとも、許可を受けた面積より広い開発をしようとした林地開発許可違反があった。ほかにも複数ある」と述べた。

盛り土について県は災害後、起点周辺の地形の電子データ分析から、少なくとも約5・4万立方メートルあったとの推計を公表。この大半が土石流に含まれたとし、川勝平太知事は土石流の直接の発生原因は長雨としつつ盛り土の存在が「被害を甚大化させた」と言及。「検証の必要がある」と述べている。

国土交通省などによるとこの土地では平成19年ごろ、当時所有者だった小田原市の不動産会社が県土採取等規制条例に基づき熱海市に、土砂を運び込むための届け出をしていた。

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