大規模改修していた和歌山県紀美野町の「みさと天文台」が七夕の7日、リニューアルオープンする。プラネタリウム棟を新設し、これまで以上に星空を堪能できる大型展望デッキも設けた。担当者は「別次元の星空が楽しめる」と利用を呼びかけている。
天文台は、合併前の旧美里町が旧環境庁の「星空の街コンテスト」で「星のきれいな町」に選ばれたことを機に計画された。平成7年の7月7日、県内最大の口径105センチの大型望遠鏡を備えてオープン。星を眺める観望会を開くなどして幅広い年代層から人気を集め、これまでに累計約55万2200人が訪れた。
大規模改修は昨年春から約1年をかけて実施した。
新たに建設したプラネタリウム棟は「宙(そら)の学舎(まなびや)」と命名。プラネタリウムの投影スクリーンは直径が従来より2倍の8メートルで、より本物の星空に近い雰囲気を再現できる。
また今回、大型望遠鏡のある「星の塔」を改築。プロジェクター9台をベランダに設置し、「プロジェクションマッピング」技術を用いて「空の庭」全体に星空を投影する。ベランダに立つと、頭上に北半球の星空、足元に南半球の星空が広がるように見える。
山内千里天文台長は「これまでよりも、空がものすごく広がって見える。別次元の星空が楽しめる」とアピールする。
新型コロナウイルスの感染防止対策として、リニューアルオープンした後も、当分の間は「プラネタリウム・3D・星空ツアー」の実施を見送り、施設見学会(昼の部・夜の部、原則として台内自由行動)を予約制で実施する。
施設見学会は天文台のホームページで予約を受け付ける。問い合わせは天文台(073・498・0305)。