英、19日にコロナ規制ほぼ解除の方針

英ロンドンで記者会見するジョンソン首相=5日(ロイター)
英ロンドンで記者会見するジョンソン首相=5日(ロイター)

英国のジョンソン首相は5日、人口の大半を占めるイングランド地方で、公共交通機関で義務付けられているマスク着用ルールの撤廃などを19日にも実施し、ほぼ全ての新型コロナウイルスの規制を解除する考えを表明した。感染力が強いとされるインド型変異株(デルタ株)の影響で感染者数が増加しているが、死者数は抑制できているとして、国民の生活を正常に近い形に戻す方針を示した形だ。

英政府は3月上旬から、新型コロナの感染拡大を受け1月上旬からイングランド地方で実施したロックダウン(都市封鎖)を段階的に緩和してきた。

今月19日に予定する緩和の最終段階では、公共交通機関や店舗でのマスク着用義務の廃止▽感染予防のために他人との距離を確保するルールの撤廃▽バーやレストランの人数制限の解除▽娯楽施設の営業の解禁▽在宅勤務の奨励の終了などを実施。

ジョンソン政権は科学的データと照らし合わした上で12日に、19日の実施を確定する方針という。

英国ではデルタ株の感染が拡大し、感染者数が急増。6月1日に約3000人だった新規感染者数は、今月5日に約2万7000人に増えた。一方で、1日間の新型コロナによる死者数は5月以降、10人前後で推移している。

ジョンソン氏は今月5日の記者会見で「(新型コロナの)ワクチン接種の効果が持続している」と述べ、接種が広がったことで入院患者や死者数が目立って増加していないとの見方を強調。「いま先に進まないのなら、いつ進むのか」と規制緩和の必要性を訴えた。

ジョンソン政権は最終段階の緩和を当初、6月21日に計画していたが、デルタ株の流行を受けてワクチンの接種をさらに進める必要があるとして延期した。

今月6日時点で成人の約8割が1回目の接種を終え、約6割が2回目の接種を完了した。月末までに全成人の1回目接種を完了する見通しだ。

ただ、英調査会社ユーガブによると、約7割の英市民が交通機関や店舗内でのマスク着用義務の継続を求めており、ジョンソン政権の方針に反対する声も上がっている。(ロンドン支局 板東和正)