リレー中止で聖火掲げ記念撮影 埼玉・川口

聖火リレーに代わる「出発記念式」でランタンを持って記念撮影に臨む鈴木昭重さん(中央)と、大野元裕埼玉県知事(右)、奥ノ木信夫川口市長=6日午前、埼玉県川口市(兼松康撮影)
聖火リレーに代わる「出発記念式」でランタンを持って記念撮影に臨む鈴木昭重さん(中央)と、大野元裕埼玉県知事(右)、奥ノ木信夫川口市長=6日午前、埼玉県川口市(兼松康撮影)

東京五輪の聖火リレーが6日、埼玉県で始まった。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から公道走行が中止された同県川口市の青木町公園では、代替措置として「出発記念式」が開かれ、同市で走る予定だった9人がユニホームを着用し、聖火を入れたランタンなどを持って記念撮影に臨んだ。

第一走者の予定だった鋳物師の鈴木昭重さん(86)は、父の万之助さん、兄の文吾さんとともに、1964年東京五輪の聖火台制作に携わった経験を持つ。くしくも6日は文吾さんの命日。昭重さんは、心の中で「成功を祈ってください」と父や兄に語りかけながら記念式に臨んだ。

昭重さんと同じくランナー内定者の平林栄子さん(80)は、リレーに向けて2年間、ジョギングに励んできた。次女が実際のトーチの大きさや重さを調べて新聞紙で作った「手作りトーチ」を持つ練習も重ねた。公道で走ることはかなわなかったが、記念式に参加し「一人一人が(トーチやランタンを)丁寧に持たせてもらい、すばらしかった」と喜びを口にした。

青木町公園には1964年東京五輪の聖火台のレプリカが設置されている。大野元裕知事は「川口市では公道リレーができず、大変申し訳ないという思いがある一方で、聖火台レプリカの前で式典ができたことに感激している」と話した。

埼玉県内では、蔓延(まんえん)防止等重点措置の対象地域であることを理由に、川口市とさいたま市で五輪聖火リレーの公道走行が中止された。さいたま市では8日、さいたま新都心公園で予定されている関連祝賀行事で、両市でリレーに臨むことになっていた人たちによる「点火セレモニー」が行われる。(兼松康)