共産、都議選で立民と共闘手応え 衆院選も要請へ

東京都議選の開票が進む中、テレビ局の中継インタビューに答える共産党の志位委員長=4日夜、東京都渋谷区の党本部
東京都議選の開票が進む中、テレビ局の中継インタビューに答える共産党の志位委員長=4日夜、東京都渋谷区の党本部

共産党と立憲民主党は4日に投開票された東京都議選で、1、2人区を中心とした候補一本化による選挙協力も奏功し、共産は改選前と比べ1議席、立民は8議席それぞれ増やした。共産は選挙期間中、両党が互いに候補者を支援し合う状況が生まれ、実質的な共闘が進んだとみており、立民に次期衆院選で相互支援を含む選挙協力の全国展開を求めていく考えだ。

「立民の(地方)議員、国会議員の方にも来ていただく場面が何度もあった」

共産の志位和夫委員長は5日未明の記者会見で、共産の候補者が当選した複数の選挙区で立民との共闘が実を結んだと振り返った。

共産も小池晃書記局長が武蔵野市で立民候補の応援演説をするなど、各地で支援に回った。志位氏は「相互に支援する形が都議選で自然体でつくられていった」と指摘し、「この流れを大事にして、衆院選でも同じような相互支援を全国規模で展開したい」と意気込んだ。

一方、立民の安住淳国対委員長も5日、両党の共闘に関し、記者団に「如実に成果は出ている。国政(選挙)も参考にしないといけない」と手応えを語った。

共産と立民は4月27日、志位氏と枝野幸男代表による党首会談で、「衆院選に向けた協力のための協議」を始めることに合意したが、立民は2カ月以上放置したままだった。共産側は「共通政策」「政権のあり方」「選挙協力」の3分野で協議を進めたい考えで、「都議選が終わったので一気に話し始めたい」(小池氏)としている。

志位氏は5日の記者会見で、都議選を「選挙協力で双方が議席を伸ばした。これは歴然たる事実だ」と振り返った。そのうえで、立民に「野党連携、野党共闘も大変大きな成果が出たという事実の上に立って、ぜひ(衆院選の)協議を進めたい」と水を向けた。

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