「山体崩壊。すぐ自衛隊を」熱海市長、緊迫の電話

熱海市伊豆山で起こった土砂崩れ現場。左端の建物の屋根付近まで土砂がついている=3日午後、静岡県熱海市(鴨川一也撮影)
熱海市伊豆山で起こった土砂崩れ現場。左端の建物の屋根付近まで土砂がついている=3日午後、静岡県熱海市(鴨川一也撮影)

「伊豆山の山体が一部崩壊し、家が流されて行方不明者が20人ほどいる。すぐに自衛隊の派遣を要請してほしい」

静岡県熱海市伊豆山で3日発生した土石流。午後0時15分ごろ、斉藤栄市長からこうした緊迫した電話があったと、川勝平太知事は県庁で開いた臨時記者会見で明らかにした。こうしたなか午後1時前から、陸上自衛隊の板妻駐屯地(御殿場市)から偵察隊などが順次出発。川勝知事は、難波喬司副知事も現地に派遣したと明らかにした。内閣府の調査チームなども県庁入りしている。

川勝知事は会見で「被災された方々にお見舞い申し上げる。関係機関と連携し、総力を挙げて災害応急活動に取り組む」と述べた上で、4日にかけて再び雨が予想されるため、熱海以外も含めて住民に安全確保に努めるよう呼び掛けた。

土石流については「大雨が長く続いたことや地盤が緩んでいたことなど、さまざまなことが重なった」と述べた。県によると、土石流が起きた地区は土砂災害の警戒区域だった。土石流による避難者は約80人だという。

大雨で、静岡県内各地に大雨警報や土砂災害警戒情報、洪水警報が出されていた。沼津市大岡の黄瀬川付近では住宅1戸が流された。住民は避難して無事という。市によると、「黄瀬川大橋」が折れ曲がっていることが確認された。増水した影響とみられる。

県の午後2時時点のまとめによると、避難指示が計18市町で約37万6000人に、高齢者等避難が2町の約1万3000人に発令された。

JR東海の3日正午現在のまとめでは、東海道線で上下線計58本が運休、計65本が部分運休するなどし、乗客約3万5680人に影響が出た。御殿場線では計21本が運休するなど乗客約7370人に影響した。

大井川鉄道は3カ所の崩土のため本線(金谷駅-千頭駅)などで運休。4日は井川線、SLの運行を見合わせるという。

伊豆箱根鉄道は雨量が運転の規制値を超えたため、上下線計101本(午後5時現在)を運休したと発表した。約6000人に影響した。

■大規模な土石流、海岸付近まで到達