中国当局、配車サービス最大手を審査 習政権のIT統制強化進む

【北京=三塚聖平】中国のインターネット規制当局は2日夜、中国配車サービス最大手の滴滴出行(ディディ)に対する審査に着手したと発表した。国家安全上の理由だと説明しており、審査中には利用者の新規登録停止を命じられた。習近平政権は中国IT大手への締め付けを強めており、その一環とみられる。

国家インターネット情報弁公室の発表によると、国家安全の保護強化を定めた「国家安全法」と、ネット空間の主権と国家安全を守ることを目的とした「サイバーセキュリティー法(インターネット安全法)」に基づく。審査の具体的な内容は不明だが、中国メディアは審査期間は最長で45営業日になると伝えている。

滴滴は、6月30日に米ニューヨーク証券取引所に上場したばかり。いきなり冷や水を浴びせられた形で、審査開始が伝わった7月2日のニューヨーク市場で同社株は一時、前日終値比で10%超も値を下げた。

中国メディアによると、滴滴は2日、「積極的に審査に協力する。関係部門の監督下で、ネット安全のリスクを全面的に調べる」とコメントした。審査が長期化すれば事業運営への影響は避けられない。

習政権は、中国社会への影響力を増した国内の大手IT企業を警戒して統制を強めている。中国ネット通販最大手のアリババ集団は昨年、傘下のアント・グループが上海と香港で11月上旬に計画していた株式上場が直前になって延期に追い込まれた。