任期満了に伴う東京都議選(定数127)が4日、投開票される。4年前の前回選で惨敗した自民党は第1党の座奪還を目指し、連携する公明党と合わせて過半数の議席を確保できるかが焦点だ。小池百合子知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」は、小池氏が体調不良で選挙戦から距離を置いたこともあり、厳しい展開となっている。
前回選で過去最低の23議席に落ち込む大敗を喫した自民は今回、無投票当選した小平市選挙区を含む全42選挙区に計60人を擁立。都議会で5年ぶりに選挙協力を結ぶ公明と組織戦を展開しており、前回選で落選した元職の復活などで、現有の25議席から議席を増やす公算が大きい。
公明は8回連続の全員当選を目指し23人の候補者を公認したが、一部の選挙区で、前回連携した都民ファ候補と接戦を繰り広げる。
一方、前回、追加公認と合わせて55議席を獲得し、都議会第1党となった都民ファは今回、公認候補47人を擁立した。ただ、知名度の高い小池氏は6月22日に過労で入院し、退院後も安静が必要としてテレワークで公務に対応してきた。
今月2日に復帰後初めての定例記者会見に臨んだが、選挙戦最終日の3日も都民ファ候補への応援入りは見通しが立っておらず、選挙経験の浅い候補者を多く抱える都民ファにとっては痛手となっている。
立憲民主党は28人が出馬。共産党と一部の選挙区で候補者を調整したことで、現有の7議席より増やす可能性もある。31人を擁立する共産も、都内での新型コロナウイルスの感染再拡大が懸念される中で東京五輪・パラリンピックの中止などを訴え、現有18議席の上積みを図る。
ほかに日本維新の会、東京・生活者ネットワーク、国民民主党なども議席確保を目指す。