習近平氏 ただ一人「人民服」で権威付け

中国共産党創建100年を記念する祝賀大会で演説する党総書記の習近平国家主席=1日、北京の天安門(新華社=共同)
中国共産党創建100年を記念する祝賀大会で演説する党総書記の習近平国家主席=1日、北京の天安門(新華社=共同)

【北京=三塚聖平】1日、北京の天安門広場で行われた中国共産党創建100年の祝賀大会は、習近平党総書記(国家主席)が党の結束と自身への支持を誇示し、政権長期化に向けた権威づけを図る場となった。習氏は居並んだ最高指導部の中でただ一人、伝統的な礼服「中山服」(人民服)をまとい、7万人余りの参加者からは習氏の演説を遮るように幾度も万雷の拍手が鳴り響いた。

習氏の演説は1時間以上に及び、「強国」「強軍」などナショナリズムを鼓舞する色彩が濃厚だった。「中国人民の国家主権、領土保全を守る堅固な決意や強大な能力を見くびってはならない」。習氏がこう語ったときには天安門広場がとりわけ沸き立った。

毛沢東が1949年10月1日、中華人民共和国の成立を宣言した天安門の楼上に並ぶ最高指導部の面々。李克強首相らがスーツ姿だったのに対し、習氏だけは「中山服」で現れた。それは演説を行った天安門に掲げられた毛沢東の肖像画と同じ服装であり、自らが党の歴史を継承する唯一無二の指導者であることを示している印象を与えた。

党創建100年の一連の行事では、過去の指導者よりも習氏の業績を強調する内容が目立っている。祝賀大会に出席した胡錦濤前国家主席(78)や温家宝前首相(78)ら引退した元幹部は、これをどう受け取っているのか。

元幹部らは現政権の政策や方針に一定の影響力を持つとされ、動向が注視される。大会に高齢の江沢民元国家主席(94)の姿はなかった。

厳戒態勢がとられた北京の上空では、共産党旗を掲げたヘリコプターや、人民解放軍の最新鋭ステルス戦闘機「殲(せん)20」などが編隊飛行を行った。「100」の形を空に描き、祝賀大会に彩りを添える演出だった。