都議選

広大な西多摩選挙区、最終盤まで激戦

4日に投開票が迫った東京都議選で、最も広大な面積を持っているのが西多摩選挙区だ。福生市、あきる野市など東京西部の7市町村からなり、住宅地から山間部までさまざまな顔を持ち、車でも選挙区内を1日で回るのは難しい。遊説中心の戦い方に手応えをつかみかねたり、逆に広さを生かす作戦を取り入れたりと、最終盤までさまざまな選挙戦が繰り広げられている。

2日午後、自民党現職の田村利光氏はJR小作駅西口に姿を見せると「西多摩エリアの森林はさまざまな恵みをもたらす生命の源だ」と地域資源の重要性を訴えた。しかし通行人はまばらで、足を止める人は少ない。雨も降りしきる中、マイクを握った。

新型コロナ禍も考慮し選挙期間中は集会を控え、選挙区内を満遍なく遊説したという。「足しげく回ったつもりではいますが、隅々まで足を運べたかというとなかなか…」と田村氏。

この日の夕方には萩生田光一文部科学相が応援に入り、日の出町内で演説したが、事前告知は一切なし。新型コロナ対策で密集を避けるためで、これまでに大物弁士が選挙区入りした際にも同様の対応をしてきた。田村氏は「感染対策で選挙戦も手探りだったし、非常に歯がゆい部分がある」と語った。

都民ファーストの会現職の清水康子氏は同日、羽村市や福生市など選挙区の主に東側を遊説した。前日は奥多摩町の山梨県境からスタートし、西側中心に回ったといい、日々、エリアを決めて選挙区の隅々まで足を運んでいる。奥多摩町やあきる野市に大きな被害をもたらした台風19号(令和元年)の際の対応など、現職としての実績のアピールに懸命だ。

陣営幹部は「選挙区が広いのはむしろ強みととらえたい」と話す。

「うちは他候補のように大物弁士は来ない。その分、細かな路地まで入って支援を訴えるスタイルでやってきた。選挙期間中だけでは難しいが、この4年間で足しげく通ったので、最後まで走りぬきたい」

一方、立憲民主党新人の宮崎太朗氏は、同党副代表の辻元清美氏ら大物弁士の応援を得て市街地を中心に回る。「他地域に比べて特別選挙区が広いとは感じていない」と冷静に述べた。

西多摩選挙区ではほかに、無所属新人の高沢一成氏、諸派新人の角田統領氏が立候補している。(大森貴弘)