都議選投票率アップへ 選管はSNS駆使 市民団体は飲食割引

飲食店に足を運び、「センキョ割」への加盟を呼びかける学生=6月30日午後、東京都世田谷区
飲食店に足を運び、「センキョ割」への加盟を呼びかける学生=6月30日午後、東京都世田谷区

4日投開票の都議選で、投票率アップを目指した取り組みが官民で広がっている。都議選の投票率は近年、40~50%台にとどまっており、都選挙管理委員会はSNS(会員制交流サイト)などで若年層への啓発活動に注力。市民グループは投票後に飲食店などで割引を受けられるイベントなどを展開し、新型コロナウイルス禍で落ち込んだ地域経済の活性化も図りたい考えだ。

都議選の投票率は平成29年の前回が51・28%。小池百合子知事を中心とした「都民ファーストの会」と自民党の戦いが話題を集め、前々回(25年)の43・50%から上昇した。今回は、新型コロナ対策や東京五輪・パラリンピック開催の是非など身近な話題が争点となっている。

「昨年の都知事選では若年層の投票率が上がった。新型コロナなど社会情勢に合わせ、若者の関心が高まっているかもしれない」。都選管の担当者は、さらなる投票率アップを図るには、若年層に対する啓発活動が鍵を握ると指摘する。

そこで都選管は今回、感染症対策として街頭イベントは避け、SNSなどウェブを積極的に活用。約100万人の登録者を持つ若手ユーチューバー「ねお」さんのチャンネルで、ねおさんがタレントのデーブ・スペクターさんに都議選などについて質問する動画を公開している。また、ファッション誌「メンズノンノ」などのモデルが都議選について語る記事を同誌のサイトに掲載。選管の担当者は「都議選が若者の目に触れるよう意識した」と話す。

一方、市民側も、都議選の投票済み証明書などを持参すれば、加盟店ごとに割引を受けられる「センキョ割」を繰り広げる。運営団体「選挙割協会」の代表理事、佐藤章太郎さん(48)は「投票率向上に加え、新型コロナの影響を受けた飲食店などの支援にもつなげたい」と意気込む。

センキョ割は平成24年の衆院選からスタート。今回の都議選では学生約40人が電話やSNSなどで加盟店の拡大に努め、都内約200店舗が参加予定という。割引の提供期間は投開票日から2週間程度になる。

世田谷区のハンバーガーショップ「ヴィレッジヴァンガードダイナー 下北沢店」では、一部ドリンクの100円割引を実施する。松尾愛美店長(32)は「今回が初参加。コロナ禍でどれだけ効果があるか期待している」と話す。

佐藤さんは「割引はただのきっかけ。センキョ割を通して、有権者の社会参加意識の向上を目指したい」と力を込めた。(永井大輔)

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