中国が北西部でICBMサイロ約120基を新たに建設中 戦略核増強で対米抑止力確保か

中国建国70年の軍事パレードに登場した多弾頭型大陸間弾道ミサイル「東風41」(共同)
中国建国70年の軍事パレードに登場した多弾頭型大陸間弾道ミサイル「東風41」(共同)

【ワシントン=黒瀬悦成】米ミドルベリー国際大学院モントレー校不拡散研究センターは6月30日、中国が北西部甘粛省の砂漠地帯に大陸間弾道ミサイル(ICBM)用の地下式格納施設(サイロ)を新たに119基建設していることが衛星画像の解析で判明したと明らかにした。

同センターによると、サイロの建設は2月に始まった。中国が2019年10月1日の中国建国70周年記念の軍事パレードで初公開した新型のICBM「DF41」(射程1万4千キロ以上)向けとみられるとしている。

米国防総省の試算では、中国は現在約100発のICBMと約250~300発の核兵器を保有しているとされる。完成したサイロの全てにICBMが配備されれば、中国のICBM戦力は一気に倍増することになる。

ただ、同センターはサイロの中には敵からの攻撃を分散する目的でデコイ(おとり)として建設されているものも含まれているとみられ、これらのサイロに実際に配備されるICBMの数は119よりも少ない可能性があるという。

同センターのジェフリー・ルイス氏は米紙ワシントン・ポストに対し、中国によるICBM戦力増強の意図について「米国から(サイロに対して)第一波の攻撃を受けた後も、米国のミサイル防衛網を突破できるだけの数のICBMが残存できるようにすることで、対米抑止力の維持を図るためだ」と指摘した。