五輪聖火イベント参加の飯沼一喜さん 「少しでも地元盛り上げたい」

聖火イベントに参加した飯沼一喜さん=1日、千葉県山武市(長橋和之撮影)
聖火イベントに参加した飯沼一喜さん=1日、千葉県山武市(長橋和之撮影)

300年以上続く千葉県酒々井町の酒蔵「飯沼本家」の後継ぎとして、トーチを握った。「コロナでみんな大変な状況だが、少しでも地元を盛り上げたかった」。そう思いを打ち明ける。

トーチに火が灯されると、高く掲げながら笑顔で手を振った。「いよいよ五輪がくると実感が湧いた」。この日は、父親で現当主の喜市郎さん(70)もトーチを握った。

同町で生まれ育ち、旭化成に就職。東日本大震災の発生時は、盛岡市で勤務しており、津波被害を受けた岩手県沿岸部の惨状も目の当たりにした。それだけに「復興五輪」の理念は決してひとごとではない。

8年ほど前に飯沼本家に戻った後は、会社員時代の経験も生かし、和モダンにこだわりながら酒蔵の新たな姿を追求。酒蔵カフェをオープンさせたほか、果実の風味がある新たな銘柄も売り出した。そんな中で迎えたコロナ禍。飲食店需要が落ち込むなか、ホームページの刷新やネット通販の拡充などで巻き返しを図る。「東京五輪は世界に元気を発信する良い機会だ」。トーチを手にステージからコロナ後を見据えた。(小野晋史)

会員限定記事会員サービス詳細