「ダイアナ元妃は多大な貢献」英女王元報道官

英女王元報道官のディッキー・アービター氏(Blink Publishing提供)
英女王元報道官のディッキー・アービター氏(Blink Publishing提供)

【ロンドン=板東和正】英国のエリザベス女王(95)の元報道官、ディッキー・アービター氏が産経新聞のインタビューに応じ、生誕60年を迎えた故ダイアナ元皇太子妃について回想した。エイズや地雷問題などへの取り組みでダイアナ元妃は「人類に多大な貢献をした」とたたえ、その遺志は慈善活動に関心が高い長男、ウィリアム王子(39)と次男、ヘンリー王子(36)に引き継がれたと語った。

アービター氏はチャールズ皇太子(72)と1981年に結婚した当初の元妃について、「社会経験がほとんどなく、かなり世間知らずの女性だった」と指摘。しかし、王室の公務や皇太子妃としての役割を「学ぶのは早かった」とし、元妃は「年齢を重ねるにつれ、英国や世界で何を求められているかを敏感に察知し、順応した」と振り返った。

社会貢献の面では、元妃が87年4月、ロンドンの病院でエイズ患者と手袋をつけずに握手したことを挙げ、「エイズは触れただけで感染するという偏見をなくした」と評価。皇太子と96年に離婚した後も、アフリカのアンゴラを訪れて地雷除去を訴えるなど「(元妃は)自発的に世界の問題に対して行動を起こし、功績を残した」と語った。

「女王は、元妃を王室の大きな財産であると信じ、(その活動に)敬意を払っていた」。アービター氏はこう語り、一部のメディアが報じた元妃と女王の不仲説を否定した。ただ、英BBC放送が95年、元妃が自身の不倫などを告白した特別番組を放映した際には、女王が元妃と皇太子に激怒し、離婚手続きを進めるよう伝えたという。

アービター氏は、皇太子が94年にカミラ現夫人との関係を認めていたことに触れ、「結婚の失敗は、どちらか一方が悪いのでなかった」とも振り返った。

アービター氏は、「元妃の遺産」であるウィリアム王子とヘンリー王子が社会貢献や慈善の志を引き継いだと指摘。その一方で昨年、ヘンリー王子とメーガン妃の夫妻が執拗(しつよう)なメディア取材への不満から王室の公務を引退したことには「利己的な決定だった」と批判的だ。

夫妻が今年3月、王室内で人種差別的な扱いを受けたと公言した問題については「王室に人種差別はないと思う」とし、発言によって悪化した夫妻と王室の関係を修復するには「長い時間がかかる」と予測した。

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