千葉県の熊谷俊人知事は県議会本会議で、今年8月15日の終戦記念日に靖国神社(東京都千代田区)に参拝しないと明言した。自民党の中村実氏(船橋市選出)の一般質問に答えた。任期中は毎年参拝していた森田健作前知事とは、対照的な態度表明となった。
熊谷知事は「わが国の平和と発展は戦没者の尊い犠牲と、ご遺族の方々のご労苦の上に成り立つ。こうしたことに思いを寄せることは極めて重要」と強調。
一方、8月15日に靖国神社を参拝する考えは「ありません」と明言した上で、「哀悼の意を表するとともに、恒久平和を願う思いで、これまでも千葉県忠霊塔で拝礼をしている。今後も戦没者への慰霊と恒久平和への祈りを欠かさず行う」と話した。
靖国神社には坂本龍馬や吉田松陰といった幕末の志士をはじめ、日清、日露戦争や第2次世界大戦などの戦没者ら246万6千余柱が祭られている。