国土交通省は、高速道路の暫定2車線区間で対向車線への飛び出し事故を防ぐため、新たに開発した防護柵や壁の試験設置を始める。これまで中央線にワイヤロープ設置を進めてきたが、長さ50メートル以上の長大橋やトンネルは構造上、工事が難しく、新しい技術を導入。2車線区間全てで安全確保を進める。
新工法は、鋼鉄パイプなどを組み合わせた柵状タイプと、鉄筋コンクリートで壁をつくるタイプの2種類。公募で集まった工法から性能をテストし、車両が突破したり、運転手の視界を遮ったりしないことを確認した。
今秋から、中部横断自動車道などの長大橋4カ所と、東九州道などのトンネル2カ所計約950メートルに試験的に設置し、問題がなければ全国に広げる。
暫定2車線区間は、ポールなどで仕切って対面通行となっているケースが多い。平成29年度から中央線へのワイヤロープ防護柵の設置が始まり、対向車線への飛び出し事故が激減した。