シャインマスカットの苗木無許可で保管 容疑で男を書類送検

育成者権を侵害されたマスカットの苗や配送時の梱包=28日午前、東京都千代田区(松井英幸撮影)

高級ブドウ「シャインマスカット」の苗木を許可なく販売目的で保管したとして、警視庁生活環境課と麹町署は28日、種苗(しゅびょう)法違反(育成者権の侵害)容疑で、愛媛県西条市の会社員の男(34)を書類送検した。男は「小遣い稼ぎだった」と供述しているという。同課によると、シャインマスカットの苗木による同法での摘発は全国初。

送検容疑は5月23日、農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構、茨城県つくば市)が品種登録しているシャインマスカットの苗木4株を許可を得ず販売する目的で保管し、育成者権を侵害したとしている。

同課によると、男はホームセンターで購入した家庭菜園用のシャインマスカットの苗木を自宅の庭で栽培。剪定(せんてい)した枝を育て直して販売していた。

4月10日から5月22日までに、約40株をフリーマーケットサイトで販売し、約6万3千円を売り上げたとみられる。男は昨年6月にも「天使のいちご(エンジェルエイト)」を販売していた形跡があり、同課は販売された苗木の行き先などを調べる。

今年4月、国内で開発されたブランド果実などの種や苗木を海外へ不正に持ち出すことを禁じる改正種苗法が施行。登録された品種は品種登録の番号などを表示することが義務付けられている。

今回の事件では、義務付けられた表示をしていない苗木をサイバーパトロールで発見したことから、不正保管が判明した。

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