職場接種で同調圧力懸念 企業苦慮、「解雇」事例も

ある企業の担当者は「(同調圧力への)対策は必要だが、今はワクチンと会場の確保に注力している状況」と漏らす。

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先行して接種が進む医療従事者や福祉施設の職員からは、実際に不利益を被るような職場の対応も報告されている。日弁連が5月に実施したワクチン接種に関する無料相談会には、全国から208件の相談が寄せられた。介護施設の職員が「打たなければクビ」と告げられた事例もあった。

日弁連によると、勤務先から接種を強要された相談者が、過去の手術を理由に医師から接種を控えるように言われたと伝えたところ、「医師の証明書が必要だ」と迫られた。また、介護施設の職員が「持病があるため接種できないことを勤務先へ伝えたら退職を勧められた」と打ち明けたケースもあったという。

職場に「受ける」「受けない」のチェック表が張り出されたり、名札に接種の有無を表示されたりするなどプライバシー侵害に該当する事例もあった。

相談に応じた川上詩朗弁護士は「精神的な不安が募り、退職も辞さないほど苦しんでいる人もいた。職場の同調圧力によって接種しない人が非難される傾向がある」と強調した。

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