突出する中国依存への危機感と経済安全保障

関西経済同友会の「安全保障委員会」委員長を務める鴻池組の鴻池一季名誉会長が、産経新聞のインタビューに応じ、軍事力・経済力を背景にした中国の強権的な「戦狼外交」に対し、「関西は(他地域と比べて)中国との経済関係が突出していると思う。安全保障上、一国への依存は考えなければならない」と語った。全国の経済同友会で極めて珍しい安保委を常設する関西同友会は5月、3年ぶりの提言「切れ目のない安全保障体制の実現へ~激化する米中覇権争いの今、東アジアの安定に向けて我が国がなすべきこと~」を発表し、初めて「経済安全保障」のキーワードを盛り込んだ。

《関西同友会は昭和54年度に総合安全保障委員会(現安全保障委員会)を設立し、今回の提言は15回目だ》

--経済安保を盛り込んだ意図は

「日本、特に関西が中国と経済的な結びつきを強めたのは、『中国は民主的な動きが進む』という期待があったからだ。しかし、習近平政権の発足以降、覇権主義的な動きを急速に強めており、経済安保に注目せざるを得ない。ただ、米中貿易摩擦が激化する中、一方的に米中どちらが良いか悪いかを旗幟(きし)鮮明にすることは国益に有利とはいえない」

《安保委は今年初めから提言の内容を議論し、3カ月程度でまとめた》

--議論ではどのような意見が出たのか

「『米国と中国から踏み絵を踏まされる』という嘆きの他、中国への強い警戒感から『(米中もしくは日中は)デカップリング(切り離し)に向かう』など幅広い意見が出た。最終的には、『中国は市場としては無視できない』ということだった」

《提言では、「脱中国依存」の明記はなかった。全国の対中国輸出は輸出額全体の2割強なのに対し、関西は4分の1を超えるなど中国依存度が大きい》

--委員長個人はどう考えるか