米情報機関がUFOに関する報告書 正体は「結論出ず」 地球外の可能性は「肯定も否定もせず」

海軍が撮影した「謎の空中現象」とされる映像の一こま(米国防総省提供)
海軍が撮影した「謎の空中現象」とされる映像の一こま(米国防総省提供)

【ワシントン=黒瀬悦成】米情報機関を統括する国家情報長官室(ODNI)は25日、正体不明の飛行体を総称する「未確認空中現象」(UAP)に関する報告書を議会に提出した。機密事項を除いて公表された報告書の概要は、UAPの正体について「確固とした結論を出すことができなかった」とした。

UAPは一般に未確認飛行物体(UFO)と呼ばれてきたが、米政府は自然現象なども含まれている可能性もあるとしてUAPの用語を使うことにした。

概要によると、ODNIや国防総省が2004~21年にあったUAPの記録144件を分析したところ、1件は「空気が抜けつつある大型の気球」だったことが判明したものの、残る143件については説明がつかなかった。また、80件は目視やレーダー、赤外線など複数の手段によって確認されていた。

また、21件の報告書に記載された18の事例では、空中で静止したり、推進装置があると思えないのに突然動き出したりするなど「異常な行動パターンや飛行特性」が確認された。

また、これらの現象の一部については、米政府機関や民間企業が極秘裏に開発している飛行システムか、中国やロシアなど他国の政府や非政府組織が開発しているシステムの可能性もあると指摘したが、特定するには情報やデータが不足していると指摘した。

米政府高官はロイター通信に対し、UAPが地球外から来た可能性について「肯定も否定もしない」と説明したとされ、これらの飛行物体の正体をめぐる議論がさらに沸騰するのは確実とみられる。