都内感染20~30代が過半数 英イングランドでも40歳未満8割

東京都内の新型コロナウイルス感染者のうち、20代と30代の割合が6月に入って過半数となっていることが都の公表データで分かった。月ごとで半数を超えるのは昨年8月以来。60代以上は減少傾向で、社会の中で活動的な若年層への感染が顕著な状況だ。重症化しやすい高齢者に感染を広げる可能性が指摘される中、ワクチンの集団接種で若者を優先する自治体も出ている。

東京都の公表データを月ごとに年代別で集計したところ、20代は第3波ピーク後の2月に全体の19・0%(2091人)だったが、6月は25日時点で30・5%(3214人)を占めている。30代も4月以降、増加傾向で、6月は19・8%(2089人)となった。

6月は20代と30代で50・3%(計5303人)となり、第2波だった昨年8月(58・1%、計4720人)以来、10カ月ぶりに半数を超えた。一方で、60代以上の割合は2月に29・3%(計3218人)となってから減少傾向で、6月は9・9%(計1040人)となっている。

厚生労働省に対策を助言する専門家組織は23日の会合で、「若い人を中心に都心部から感染が広がっている」と、リバウンド(感染再拡大)への懸念を示した。

都内では緊急事態宣言から蔓延防止等重点措置に移行し飲食店での酒類の提供などが緩和された。主要繁華街の人出は宣言解除後、増加に転じており、高齢者へのワクチン接種は途上で、若年層からの感染拡大が医療の逼迫を引き起こす可能性もある。

こうした状況の中、ワクチンの接種体制を見直す自治体もあり、新宿区はワクチンの集団接種で、59歳以下は20、30代を他の世代より優先する方針を決定。吉住健一区長は病院関係者から、「若年者の接種を進めないと感染者は減らない」と助言を受けたという。

一方で、若年層は重症化しにくいという理解が広まっているほか、副反応への警戒感から、接種に慎重な若者も少なくない。

政府の新型コロナ対策分科会メンバーで東邦大の舘田一博教授(感染症学)は「新型コロナウイルスの流行は長期間に及んでおり、若者への感染対策の訴求には限界がある。ワクチンの有効性は極めて高く、重大な副反応の頻度も低い。リスクよりもベネフィット(利益)が大きいということを理解してもらい、早期の接種につなげていくことが大切だ」と指摘した。

イングランドでも若年層の割合高く

若年層での感染拡大は英国でもみられる。英政府の発表データによると、英イングランドで、6月1~17日の新規感染者のうち、8割近くを40歳未満が占めている。感染拡大のピークを迎えた1月には、40歳未満は全体の5割程度だった。

英政府は新型コロナウイルスのインド型変異株の感染拡大を受け、6月21日に計画していたイングランドの都市封鎖(ロックダウン)の規制解除を4週間延期する決定をした。インド株が新規感染者の約9割を占め、ワクチン未接種の若者が感染し、学校で広まったとみられる。

感染者数は1月がピークだったが、10~20代の割合は増加。英政府発表のデータを月ごとに年代別で集計したところ、イングランドでは1月、10代が8・0%(8万6145人)、20代が18・8%(20万2961人)だったが、6月(17日時点)には10代、20代ともに10ポイント以上割合が増えた。40歳未満が全体の8割近くを占めている。