民家崩落は2棟の4軒 別の1軒にも危険性

大阪市西成区で民家が崩落した現場=25日午前11時39分(本社ヘリから、永田直也撮影)
大阪市西成区で民家が崩落した現場=25日午前11時39分(本社ヘリから、永田直也撮影)

25日午前、大阪市西成区天下茶屋東の住宅街の崖が崩れ、その上にあった民家4軒が相次いで数メートル下に落ちた。大阪府警によると、けが人はいない。現場に並ぶ別の民家1軒も崩落する恐れがあり、松井一郎市長は同日、周辺道路を管理する立場から、危険性を取り除くため、この民家の所有者の了承を得た上で撤去したいとの意向を示した。

近所の人らの話では、崖下で老人ホームの建設工事が今年1月から行われていた。最近も重機が頻繁に出入りしていたといい、府警などが崩落との関連を慎重に調べる。

府警によると、民家は2軒続きの2棟で、同日午前7時半ごろと10時半ごろに相次いで落ちた。1棟目の住人は家がきしむ音を聞き逃げて無事で、2棟目は留守だった。

2棟目の崩落の際は、現場で作業員の「危ない。下がって!」との声が響くのとほぼ同時に、「ガタガタ」と音が鳴り、民家は滑るように崖下へ落ち、周囲が砂ぼこりに包まれた。近所の男性(76)は「雨が降ると崖の法面(のりめん)から水が流れ出てくることがあった。以前から危ないと思っていた」と話した。

一方、松井氏は市役所で記者団に「雨の影響でさらに地盤が緩むと危険で交通インフラにも影響が及ぶ。居住者には公営住宅を紹介したい」と述べた。崩落は私有地で起きたが、市の権限が及ぶ範囲で事故原因を調べる可能性にも言及した。

現場はJR天王寺駅の南西約1キロ。市によると、土砂災害警戒区域などには指定されていない。

大阪市西成区で民家が崩落した現場(手前)。奥はあべのハルカス=25日午前11時45分(本社ヘリから、永田直也撮影)
大阪市西成区で民家が崩落した現場(手前)。奥はあべのハルカス=25日午前11時45分(本社ヘリから、永田直也撮影)