加藤勝信官房長官は24日午前の記者会見で、ロシアが不法占拠する北方四島の択捉(えとろふ)島や国後(くなしり)島などで23日から大規模な軍事演習を始めたことに関し、外交ルートを通じて抗議したことを明らかにした。「北方四島でのロシアによるこうした軍事演習を含む軍備の強化は、これら諸島に関するわが国の立場と相いれず、受け入れられない」と述べた。
ロシア軍は2月にも千島列島で軍事演習を実施しており、北方領土周辺での活動を活発化させている。加藤氏は「ロシア側の演習の意図についてコメントする立場ではないが、北方領土問題それ自体の解決は重要だ」と語った。同時に領土問題を解決し、平和条約締結に向けてロシア側と粘り強く交渉する政府方針を改めて説明した。