朝晴れエッセー

3杯のコーヒー・6月24日

毎朝、コーヒーをいれる。コーヒーメーカーを卒業して、ペーパードリップでおいしくいれることに集中している。

おいしいコーヒーをのませていただけるカフェのマスターに教えを請い、リモートの講座を聞いた。ドリッパーも変えてみて、鶴首の先からそろそろとお湯を注ぎながら、今朝はうまくできるだろうかと、ゆっくり落ちてくるコーヒーを眺める。

コーヒーをおいしいと感じたのはいつ頃だっただろうか。あの黒い飲み物はただ苦いと思うだけだったのに。

若い頃喫茶店で、大好きな彼がお水の氷を1つとって、コーヒーにそっと入れて、ブラックでおいしそうに飲むのを眺めたときから、コーヒーへのあこがれが芽生えたような気がする。今では朝に昼に飲まない日はない。

父はコーヒーが好きだった。定年後、悠々自適の日々の中で喫茶店に行くのが楽しみだったようである。

病院へ行った帰り、よく行っていたお店のそばを通ると、友達がいるかもしれないから寄れと言っていた。忙しい中病院の送迎をしていた私はうるさがって素通りしていたものだった。

病気で入退院を繰り返した弟にも、病院に見舞いに行くと、よくコーヒーを買いに行かされた。

いまや2人とも仏壇の中。毎朝時間をかけてコーヒーを娘の分と3杯分入れて、お茶代わりに仏壇に1杯供える。今日はおいしくいれられたかな。

おはようございます。コーヒーですよ。

瀬戸紀子 64 兵庫県猪名川町