可燃ごみ処理、異例の民間委託 埼玉の5町村

一部事務組合から委託を受け、可燃ごみの処理が行われる発電施設=埼玉県寄居町(オリックス資源循環提供)
一部事務組合から委託を受け、可燃ごみの処理が行われる発電施設=埼玉県寄居町(オリックス資源循環提供)

埼玉県小川町など5町村が構成する一部事務組合は、既存のごみ焼却施設の老朽化に伴い、オリックス子会社のオリックス資源循環に可燃ごみ処理業務を委託することを決めた。来年4月から10年間、オリックス資源循環が運営する発電施設を中心にごみ処理が行われる。一部事務組合が公設のごみ焼却施設を閉鎖し、常態的に民間事業者に処理を委託するケースは全国的にも珍しいという。

委託を決めた一部事務組合は、小川町と嵐山町、滑川町、ときがわ町、東秩父村の埼玉県央5町村による「小川地区衛生組合」。

組合は小川町にごみ焼却施設を保有しているが、稼働から50年弱が経過しているため老朽化が著しく、施設の維持に多額のコストがかかると判断し民間事業者への委託を決めた。

組合とオリックス資源循環は5月に業務委託に関する協定を結んだ。来年4月からは、オリックス資源循環が運営する「乾式メタン発酵バイオガス発電施設」(寄居町)を中心に、同社の廃棄物処理施設なども活用して、5市町から排出される一般廃棄物のうち家庭系・事業系の可燃ごみの全て(年間約1万6500トン)を処理する。

この発電施設は、紙ごみや食品廃棄物などの可燃ごみをメタン菌によって発酵させて生成したバイオガスを燃料とする。可燃ごみを従来のように焼却処理せずにエネルギーとして活用することで、二酸化炭素(CO2)の排出量低減につながるという。

他の多くのバイオガス発電施設では「湿式」のメタン発酵技術が採用されており、家畜の排泄(はいせつ)物や食品の残りかすなど水分の多い有機物が使われている。寄居町の施設で採用される「乾式」の場合、紙ごみなど水分の少ない有機物から高効率でバイオガスを取り出すことが可能という。

オリックス資源循環の担当者は「持続可能なごみ処理事業を通じて、環境負荷の低減を図りつつ地域社会に貢献したい」と話している。(中村智隆)