「赤木ファイル」を証拠採用 自殺職員の妻、不正防止に願い

開示されたファイルを前に取材に応じる赤木俊夫さんの妻、雅子さん=23日午後、大阪市北区(恵守乾撮影)
開示されたファイルを前に取材に応じる赤木俊夫さんの妻、雅子さん=23日午後、大阪市北区(恵守乾撮影)

学校法人「森友学園」をめぐる財務省の決裁文書改竄(かいざん)問題で、自殺した近畿財務局の元職員、赤木俊夫さん=当時(54)=の妻、雅子さん(50)が国側に損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が23日、大阪地裁(中尾彰裁判長)で開かれた。改竄の経緯を示すために、生前の赤木さんが職場に残した文書(通称・赤木ファイル)が証拠として採用された。

法廷で意見陳述した雅子さんは、「夫が苦しい立場に追い込まれながら、メモを残してくれたのだと思うと涙が出そうになった」と述べた。

一方で、当時理財局長として改竄の方向性を決めたとされる佐川宣寿元国税庁長官(63)の指示がどのように現場に伝達されたかの具体的な経緯は「ファイルを見ても明らかになっていない」と指摘。不正の再発を防止するために「全てを明らかにすること」が必要だとし、「国民の疑惑や不信を招くような行為をこれ以上続けないことを、夫は強く願っていると思います」と訴えた。

ファイルは、理財局側が近財側に改竄を指示したメールや実際の決裁文書、赤木さんが記した備忘記録など。存在を知った雅子さん側の開示要求に対し、国側は1年以上にわたり存否を明らかにしなかったが、この日の弁論を控えた22日、国側が遺族側に郵送で開示した。

ただ、幹部以外の職員の氏名などは黒塗りにされ、詳細な改竄の指示系統は明らかにされていない。