教員免許の更新制廃止を 千葉・熊谷知事が文科相に要望

千葉県の熊谷俊人知事(小野晋史撮影)
千葉県の熊谷俊人知事(小野晋史撮影)

千葉県の熊谷俊人知事は21日、東京都内で萩生田光一文部科学相と面会し、教員のなり手不足の解消などを念頭に、教員免許の更新制について廃止を含めた抜本的な見直しを要望した。同制度は萩生田文科相の諮問を受け、中央教育審議会で見直しが議論されている。面会で萩生田文科相は「(審議会の)結果を待ち、良いものにしていきたい」と応じた。

県教委によると、県内公立学校の教員採用試験への志願者数は年々減少。平成30年度は6595人だったが、今年度は5271人にとどまった。

同制度は平成21年、教員が定期的に最新の知識や技能を身に着けることを目的として導入。教員は原則として10年ごとに、自費で30時間以上の講習を受ける必要があるという。

要望書では、講習が教員にとって負担だと指摘し、講習の内容も既存の教員研修と重複すると強調。制度の速やかな廃止か、廃止が困難であれば重複の排除や、定年後の再雇用者は更新不要とすることを求めた。

面談後、記者団の取材に応じた熊谷知事は「学校現場の現状に応える決断をしていただけると期待している」と話した。

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