スポーツクライミングの野口 スピード強化で現役最後の壁に挑む

コンバインドジャパンカップ決勝 ボルダリングの課題を完登し、ガッツポーズする野口啓代=19日、岩手県盛岡市(川口良介撮影)
コンバインドジャパンカップ決勝 ボルダリングの課題を完登し、ガッツポーズする野口啓代=19日、岩手県盛岡市(川口良介撮影)

スポーツクライミングの野口啓代は東京五輪延期に伴い、引退も1年延期した。「五輪が近づき『緊張するのではないか』と不安な思いもあったが、楽しみという気持ちが増えてきた」と意気込みを語る。

競技はスピード、ボルダリング、リードの計3種目の複合で争う。新型コロナ禍でクライミング施設が閉鎖。練習場所の確保に苦慮する選手もいる中、昨春、茨城県内の実家に3種目の壁が完成した。「練習の時間や内容を自分で決められる。すごく満足のいく練習ができた」と手応えを口にする。

この1年は、苦手だったスピードの強化に打ち込んできた。2020年2月のスピードジャパンカップで9秒704だったタイムは、今年3月の同大会で8秒68をマーク。初優勝も手にした。「どんどんタイムが出てスピードがすごく好きになった。もっともっと速くなりたいという気持ちもある」。世界トップクラスのリードとボルダリングに加え、スピードでもある程度、勝負ができるようになり、目標の金メダルに一歩、近づいた。

身長165センチで、両手を広げた長さは174センチ。長いリーチを生かし、じっくりと壁と向き合いながら登っていく。「大会に出ることが大好き。良いパフォーマンスをして、自分の限界や想像を超えたいと思ってやってきた。最初で最後の五輪。思いっきり楽しみたい」。32歳、最後の高い壁に挑む。(神田さやか)

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