ラーメン100円「ありがとうボタン」 茨城、コロナ困窮者支え(1/2ページ) - 産経ニュース

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ラーメン100円「ありがとうボタン」 茨城、コロナ困窮者支え

ラーメン店「真壁屋」の券売機に出現した「ありがとうボタン」=茨城県つくば市(谷島英里子撮影)
ラーメン店「真壁屋」の券売機に出現した「ありがとうボタン」=茨城県つくば市(谷島英里子撮影)

新型コロナウイルスの影響で困窮し、ラーメンさえも満足に食べられない人がいる―。こうした人たちの食生活を支えようと、茨城県つくば市のラーメン店の券売機に設けられた1杯100円の「ありがとうボタン」が反響を呼んでいる。

筑波大などの学生街がある同市天久保に今年4月にオープンした「活龍大衆麺処 真壁屋」。暖簾(のれん)をくぐると、そのボタンは券売機の右下にある。「こちらのボタンは今、食べる物にも困ってる方のみお買い求めください」との説明書きが添えられている。

食券を100円で購入して店員に渡す際、値段に関係なくメニューにある好きなラーメンを伝えると、そのラーメンが食べられる仕組み。100円のラーメンが食べられるのではなく、「100円で店の好きなラーメンを選んで食べることができる」のだ。

これには真壁屋など同県内でラーメン店を14店経営する芝山健一社長(38)の「お客さんに戻ってきてほしい。ラーメンで恩返しがしたい」との強い思いがある。

コロナ禍により外出自粛や飲食店の時短営業で店の経営の苦境が続く中、芝山社長は客からこう聞いた。「家族で食べるラーメンが贅沢(ぜいたく)になった」。常連客が減ったという実感もあったが、衝撃的な言葉だった。

そこで、コロナ禍にオープンさせるラーメン店のブランドを考えた際、自分ができることとして頭に浮かんだのは「ラーメンで恩返し」「ラーメンで支える」という思いと、「ありがとうボタン」を設けるというアイデアだった。ラーメン店を始めて今年で17年目、長年支えてくれた客や生産者、取引業者など多くの人たちへの感謝を込めた真壁屋のコンセプトは「恩返し」。店名は芝山社長の出身地である同県桜川市真壁町から名付けた。

「ありがとうボタン」の情報はツイッターやフェイスブックに投稿すると、瞬く間に広がった。年齢制限なしで誰でも利用できるため、アルバイトのシフトに入れず収入が絶たれた大学生から一般の大人、家族連れまで、1日平均7、8人が利用しているという。芝山社長には「2日ぶりにご飯を食べました」というメッセージも寄せられた。