雇用不安に備える女性 学び直しでスキルを複線化

不況が「備え」促した

コロナ不況の女性へのしわ寄せは、数字からも明らかだ。総務省の労働力調査によると、最初に緊急事態宣言が発令された昨年4月、雇用者数(季節調整値)の落ち込みは女性に顕著で、前月に比べ男性は35万人減、女性は74万人減に。内閣府の「コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会」が今年4月にまとめた報告書では、その背景として、コロナで大きな打撃を受けた飲食・宿泊業などの雇用者は女性の割合が高く、かつ女性の非正規雇用の割合が高かったことを挙げた。

一方、雇用の落ち込みに反比例して高まったのが、新たなスキル習得への関心だ。社会人の学び直し講座の情報検索サイト「マナパス」では、コロナ禍で女性のアクセス件数が増加。今年1月は前年同月の約12倍となる3535件となった。今でもビジネス系講座のアクセス件数上位は、女性向けのものが占める。

女性の学び直し需要の高まりについて、関西学院大経営戦略研究科の大内章子教授(人的資源管理)は、「コロナ禍で雇用を失うことが多かったのは非正規雇用の女性。今後も同じ事態が起こりうると想定し、学び直しによるキャリアアップや、キャリアチェンジを考え始めたのではないか」と指摘。また、今後は中核を担う人材以外は、リストラに直面する可能性も高まるといい、「自立できるように学んで備える必要性は高まるだろう」としている。