話の肖像画

ジャパネットたかた創業者・高田明(72)(11) 商売のコツ学んだ「観光撮影」


戦友会の方々には強い絆を感じましたね。自分が写っていない写真も次々と買ってくれましたから。やはり命を懸けてともに戦うなかで感じたことがあるんだろうな、と思いました。また、佐世保市の東山にある海軍墓地で大きな慰霊祭があり、何百人もの方が全国から集まると聞き、集合写真を提案したことがありました。そのときは通常のはがき大ではなく、B3に近い「四つ切り」という大きい写真に伸ばして額に入れ、日時や場所などを写植で記して1500円で用意したのですが、ものすごい数が売れましたね。ちょっとした工夫が大きなビジネスになり、相手の方々にも「記念になる」と喜んでもらえる。仕事の面白さを感じ始めました。次に売れたのは婦人会。あまり売れなかったのは公務員で、学校の先生とか、役所の職場旅行。宴会で大騒ぎする感じではなかったですからね。

また男性よりも女性、それも若い人でなく、50、60代のご婦人が買ってくれる。あと、これはあくまで僕の分析ですが、関東圏と関西圏では比べものにならないくらいに関東圏の方が売れました。関西圏とは四国は全4県が入りますが、中国地方は岡山県までで、不思議なことに広島県まで行くと売れるんです。

写真のプリント数は自分で推測するわけで、7割は売れないと厳しくなる。自然とマーケティングの感覚が養われていきました。そうした経験がジャパネットでも参考になったんだろうなという気がしますね。(聞き手 大野正利)

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