「第36回京都賞」にコンピューター科学者のヤオ氏ら3氏

右から、清華大学学際情報学研究院院長のアンドリュー・チーチー・ヤオ氏、ロックフェラー大学教授のロバート・G・レーダー氏、パリ政治学院名誉教授のブリュノ・ラトゥール氏(稲盛財団提供)
右から、清華大学学際情報学研究院院長のアンドリュー・チーチー・ヤオ氏、ロックフェラー大学教授のロバート・G・レーダー氏、パリ政治学院名誉教授のブリュノ・ラトゥール氏(稲盛財団提供)

科学や芸術の発展に貢献した人に贈られる第36回京都賞に、中国・清華大のアンドリュー・チーチー・ヤオ学際情報学研究院長(74)ら3氏が決まり、稲盛財団(金澤しのぶ理事長)が18日、発表した。新型コロナウイルスの影響で選考が1年延期されていた。

先端技術部門で受賞するヤオ氏は、計算と通信の革新的な理論モデルを発案。通信の安全性を保ちつつ高度な計算を可能にしたほか、ビッグデータ処理や量子計算など情報科学の最先端研究に多大な影響を与えた点が評価された。

基礎科学部門で選ばれた米ロックフェラー大のロバート・G・レーダー教授(79)は、人間を含む動物などの細胞が生命維持に必要なタンパク質をつくる際の遺伝子や酵素の働きを解明。現代の生命科学研究の基盤を構築した。

思想・芸術部門には、パリ政治学院のブリュノ・ラトゥール名誉教授(73)が選ばれた。人間中心で考察されてきた近代哲学を見直し、自然や環境などを取り入れた新たな思想を構築。経営学や地理学といった分野にも影響を与えている。

3氏には各賞金1億円が贈られる。授賞式は実施せず、11月にオンラインでの記念講演が予定されている。