NGT48問題論文削除「学問の自由侵害」と提訴

アイドルグループに関する論文を執筆した筑波大の男性教授(63)が、グループの運営会社から抗議を受けた大学側が無断でデータベース上から論文を削除したのは学問の自由の侵害に当たるとして、同大と運営会社を相手取り、論文の再公開と慰謝料など計1200万円の損害賠償を求めて東京地裁に18日提訴した。

提訴したのは同大人文社会系教授の平山朝治(あさじ)氏。昨年1月に「NGT48問題・第四者による検討結果報告」と題した論文を公表した。

訴状によると、平山氏は新潟市を拠点とする「NGT48」の元メンバーが男性ファンから暴行を受けた事件について、グループの運営会社に運営上の問題があったなどとする論文を執筆。論文は同大のデータベースに掲載され、インターネット上で誰でも閲覧可能な状態だった。

運営会社は昨年4月、論文が名誉毀損(きそん)に当たるとして大学側に抗議文を送付し、同大がデータベースから削除。現在は「こちらの文献は一時公開を停止しています」と表示され、閲覧できない状態になっている。

原告側によると、同大の調査委員会は「名誉毀損は成立しない」とする調査結果をまとめていた。提訴後に東京都内で会見を開いた平山氏は「研究成果は自分の子供のようなもので、論文の削除は子供を殺されるようなものだ」と訴えた。

筑波大は「訴状が届いていないため、コメントは差し控える」としている。