NTTや放送関連会社「東北新社」などが総務省幹部らへの接待を繰り返していた問題。総務省が6月に公表した調査結果によって、レストランや接待施設で繰り返された高額接待やお土産代わりの野球観戦チケットの提供など、官民のあきれた癒着体質が浮き彫りとなった。常態化した接待は、行政をゆがめた原因というより、行政が既にゆがんでいる証左として、問題の根深さを際立たせている。
土産に穴子のしぐれ煮も
高額接待を繰り返し受けていたのは3月に退職した谷脇康彦前総務審議官だ。東北新社の調査報告書では「いずれ総務省事務次官に就任してもおかしくないと判断していた」とされ、接待攻勢の的となっていた。