日本美術 五輪競技に見立てて 京都国立博物館で特別展 - 産経ニュース

メインコンテンツ

日本美術 五輪競技に見立てて 京都国立博物館で特別展

引き締まった肉体の金剛力士立像。阿形(右)は背中の筋肉を披露するために後ろ向きに展示されている=京都市東山区(鈴木文也撮影)
引き締まった肉体の金剛力士立像。阿形(右)は背中の筋肉を披露するために後ろ向きに展示されている=京都市東山区(鈴木文也撮影)

古代ギリシャで始まった平和の祭典「オリンピック」を日本美術から感じ取ってもらう特別企画「オリュンピア×ニッポン・ビジュツ」が、京都国立博物館(京都市東山区)で開催されている。7月開幕の東京オリンピックに合わせて、多神教だった古代ギリシャと、同様に多神教の日本の信仰風習とを対比させながら工夫を凝らした展示が楽しめる。7月4日まで。

会場では、「日本の神々」「鍛錬」「勝者の肖像」「祝宴」などをテーマに、京博などが収蔵する国宝17点、国重要文化財26点を含む計113作品を展示する。

古代ギリシャでオリンピックは平和の祭典とされた一方、競技選手の育成は、戦士の訓練を兼ねていた。

展示品で目を引くのは、筋骨隆々の金剛力士立像(高さ約2・5メートル、13世紀)。正面を向く吽形(うんぎょう)に対し、阿形(あぎょう)は厚く盛り上がった「筋肉」を楽しんでもらおうと、背中を向けて展示されている。その肉体は、鍛え抜かれたアスリートを彷彿(ほうふつ)させる。

「奉納競技」では、古代オリンピックと同様に神前で行われた上賀茂神社の神事、競馬(くらべうま)を描いた「賀茂競馬図屏風(びょうぶ)」(重要美術品、17世紀)が並ぶ。また、「古代オリンピックの初日から」では、パレードで幕を開ける華やかな祭典だった古代オリンピックに対し、絢爛(けんらん)な山鉾(やまほこ)巡行などを描写した「祇園祭礼図屏風」(17世紀)や、釈迦が相撲を取ったり、弓の腕前を披露したりする場面が描かれた「絵因果経(えいんがきょう)」(国宝、8世紀)も展示されている。

京博の永島明子(めいこ)教育室長は「いつもとは違う角度から作品を見ることで新鮮な見方ができる。迫力のある作品をじっくりと楽しんでほしい」と話している。

午前9時半~午後5時(入館は午後4時半まで)で、月曜休館。一般700円、大学生350円、高校生以下無料。問い合わせは京博(075・525・2473)。(鈴木文也)