広域避難74万人に圧縮 東京の水害対応、多様化へ

国や東京都は17日、超大型台風などによる大規模水害への対応方針をまとめた。都東部の海抜ゼロメートル地帯から近隣自治体への広域避難は困難と判断し、対象住民の数を当初想定の約3割となる74万人に圧縮。親戚・知人宅やビル上層階への避難に加え、浸水の恐れがない場合は自宅にとどまるといった手段を組み合わせ、安全を確保する方針に転換した。

3年に及ぶ検討過程では、荒川、江戸川流域の住民ら255万人の広域避難を対策の柱として検討してきた。しかし令和元年の台風19号で誘導や移動手段確保の難しさに直面し、対策の多様化を模索していた。同様にゼロメートル地帯を抱える東海、関西地方の対策にも影響しそうだ。

対応方針では、自治体の浸水想定より高い場所にあり、水や食料の備えがある場合は、自宅にとどまることも選択肢になると明記。親戚・知人宅やホテルなどへ早めに身を寄せることを「強く推奨」するとした。指定の避難所や協定を結んだビルなどの活用も推進する。