山梨の朝取りトウモロコシを特急で東京へ 6分で完売

JR東日本八王子支社は16日、山梨県甲府市で朝5時に収穫したトウモロコシを、中央本線の特急「かいじ」で運び、東京都八王子市のJR八王子駅で販売した。運び込んだ120本は6分で完売するなど盛況だった。新型コロナウイルス感染拡大で、鉄道利用者が減少する中、産地からの農作物直送を新たなビジネスチャンスにしたい考えだ。

この日販売された「きみひめ」は甲府市中道(なかみち)地区のみで生産され、知る人ぞ知るとされる希少な品種だ。糖度19度の甘みに加え、粒の皮が薄く水分も多く、とれたては生で食べることができる。生産者である旬果市場の小林智斉代表取締役は、「トウモロコシは鮮度が命で、朝が最も糖度が高い。朝取りの新鮮なおいしさを東京の人にも味わってもらいたい」と話す。

7時過ぎに甲府駅で、JR東の担当者に渡されたきみひめは、ワゴンで運ばれ、一般の乗降口から、8時18分甲府発のかいじ8号に乗せられた。9時18分に八王子駅に到着すると、すぐに、コンコース内の販売コーナーに持ち込まれた。

すでに購入希望者が集まっており、6分で完売となった。収穫から5時間たたないうちに消費者の手に届いた格好だ。

特急列車を使って山梨県のとれたての産品を届けるイベントは2月のイチゴ、5月のトマトに続いて今回が3回目。さらに来月は桃とスモモを予定している。

企画を担当した甲府駅の長谷川智章サービスマネージャーは「コロナで実際に山梨に来ることができない人も多い中で、特急を使ってとれたてを運んで、山梨の魅力を発信したい。そしてコロナが落ち着いたら、山梨に実際に来てもらいたい」と、ポストコロナを見据えた狙いも強調した。