大和ハウス杯囲碁十段戦

さらなる精進、視線は世界 許家元十段就位式

【大和ハウス杯第59期十段就位式】産経新聞社の飯塚浩彦社長(左)から賞杯を受け取り、記念撮影に応じる許家元十段=7日午後、東京都新宿区(鴨川一也撮影)
【大和ハウス杯第59期十段就位式】産経新聞社の飯塚浩彦社長(左)から賞杯を受け取り、記念撮影に応じる許家元十段=7日午後、東京都新宿区(鴨川一也撮影)

囲碁タイトル戦「大和ハウス杯 第59期十段戦五番勝負」(産経新聞社主催)を制した許家元(きょ・かげん)十段(23)の就位式が7日に行われた。許十段の故郷・台湾から複数の地元メディアが駆けつけるなどした式の模様を紹介するとともに、令和の囲碁界をともに牽引(けんいん)するライバル、芝野虎丸(とらまる)王座(21)とのフルセットにもつれこんだ激闘の五番勝負を振り返る。

7日に東京都新宿区で行われた十段就位式では、許十段と芝野王座の死闘をたたえる言葉が相次いだ。

産経新聞社の飯塚浩彦社長は「令和の囲碁界を牽引する2人の熱い対局は、インターネット中継や紙面でも注目された。今後の囲碁界は井山裕太三冠、一力遼(いちりき・りょう)二冠をあわせた4人が中心になって動いていくのでは。さらなるご活躍を」とあいさつ。また、日本棋院の小林覚(さとる)理事長は「2人の対局は激しく、難しく、それでいて面白い。とくに許十段の碁は温かくて、見ていて気分がよくなる。七大タイトルのなかで(5連覇以上に与えられる)名誉称号が十段だけ出ていない。まだ若いので、ぜひ名誉十段を目指してほしい」と激励した。

一方で、関西棋院の正岡徹理事長は「囲碁は世界に普及していくことが必要。台湾の子供たちが〝許十段は強いな〟と思ってもらえれば、そのきっかけになる」と語った。さらに、台北駐日経済文化代表処の謝長廷(しゃ・ちょうてい)代表は「海を渡って来日されて10年、さまざまな困難を乗り越え、多くの人の支援のおかげで許十段は囲碁界の頂点に立たれた。台湾には『以棋会友』(碁を通じて、友情を深めることができる)ということわざもある。許十段の活躍は囲碁だけでなく、台湾と日本の友好を象徴している。新しい囲碁の時代を作り出すことを期待している」と祝辞を述べた。

大和ハウス工業の泉本圭介執行役員は「取られたら取り返す2人の闘志に、ひきこまれた。許十段が囲碁界の発展にますます貢献されることを祈念している」と話し、副賞を贈呈した。