ポトマック通信

なりふり構わぬ米国の底力

ワシントンは早くも夏真っ盛りの様相だ。店先にはレジャー用のグッズが所狭しと並べられ、バカンスムードを盛り上げている。学校も夏休みがそろそろ始まり、旅行など人の動きが活発になり始めると予想されている。

人々の気持ちとは裏腹に、懸念されているのが新型コロナウイルスの感染だ。確かにワクチンの普及で新規感染者や死者数は激減しているものの、依然、ワクチンの安全性に対する不信などから全米の接種回数は4月中旬をピークに伸びが鈍っている。

バイデン政権は、独立記念日の7月4日までに成人の7割が少なくともワクチンを1回接種することを目標に掲げ、社会生活の正常化を目指している。

集団免疫を獲得できるとされている7割に向け、各州や企業などはあの手この手の接種促進キャンペーンを展開している。

中西部オハイオ州や東部メリーランド州、西部カリフォルニア州は高額の「ワクチンくじ」を導入。南部ウェストバージニア州では、猟用のライフル銃などを特典として提供している。

何が何でも接種率を高めようとする「荒業」に賛否はあるが、時として目標をクリアするためにはなりふり構わないパワーを発揮する米国の底力には感心せざるを得ない。(住井亨介)