みずほ障害「運用に弱さ」 第三者委が調査報告書を公表

当時、システム障害で一部が利用できない状態が続いていたみずほ銀行のATMコーナー=東京都千代田区
当時、システム障害で一部が利用できない状態が続いていたみずほ銀行のATMコーナー=東京都千代田区

みずほフィナンシャルグループ(FG)は15日、みずほ銀行で相次いだシステム障害に関する第三者委員会の調査報告書を公表した。システム自体に欠陥はないとし、人員配置などの運用面に弱さがあったと結論付けた。有事に自分の責任問題となるリスクを避けるため、積極的に声を上げることをためらいがちな企業風土も問題視した。

報告書は、障害の背景に組織としての危機対応力の弱さがあったと指摘した。現金自動預払機(ATM)が停止するなど障害が発生した後、利用者への対応が後手に回るなど顧客目線の弱さも課題に挙げた。

再発防止に向けては、外部人材の登用により企業風土の変革を促すことが有効になると指摘。システム担当者の増員など、みずほFGが4月に公表した再発防止策に一定の評価を示した。

障害は2月末から3月上旬にかけ4度発生した。2月28日は全国で稼働中のATMの8割が停止し、5千超のキャッシュカードや通帳がATM内にのみ込まれた。問題を重く見たみずほFGが第三者委を立ち上げ、詳細を調査していた。

会員限定記事会員サービス詳細