土地利用規制法成立へ 「未完」の法整備が前進

法制化まで時間を要したのは、私権制限などを懸念する慎重意見が根強かったからだ。政府は規制対象を「利用」に絞り、既存法で対応可能な山林や農地を除外する抑制的な法案を作成した。それでも公明党との調整は難航し、対象から市街地を除外できるよう「経済的社会的観点」に留意するとの条文が追加された。

こうした「中途半端さ」は国会審議で与野党から追及される結果となった。施設内の民有地や山林への対象拡大が要求されたほか、「離島丸ごと買われても法案は無力だ」「防衛省中枢の市谷が指定されなければ意味がない」といった批判が上がった。

ただ、外資に国土を野放図に売り渡している現状への危機感は主要政党で一致している。大きな一歩には違いないが、実効性確保へ向けて不断の見直しが必要だ。(市岡豊大)