浪速風

人権侵害…苦慮する日本企業

ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長。世界的なアパレル企業となり風当たりも強まっている =18日午後、東京・銀座(酒巻俊介撮影)
ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長。世界的なアパレル企業となり風当たりも強まっている =18日午後、東京・銀座(酒巻俊介撮影)

アガサ・クリスティの小説を思い出した。名探偵ポアロが活躍する作品でタイトルはたしか「コーンウォールの毒殺事件」。田舎町のイメージだったが、今回のG7サミットの舞台としてテレビに映し出される英コーンウォールの景色に、風光明(めい)媚(び)な土地だと知った

▶初参加のG7を終え「率直に意見交換できた」という菅義偉(すがよしひで)首相。新型コロナウイルス対策や東京五輪はもちろん、気候変動、経済回復…と直面する問題は多い。なかでも気になったのが、首脳声明で中国に「人権や基本的自由」を尊重するよう求めた新疆ウイグル自治区での人権侵害だ

▶今や日本企業も無縁ではいられない。飲料・食品大手のカゴメは同区で生産されたトマト加工品の使用を中止すると発表した。綿製品をめぐってはユニクロにも厳しい目が向けられる。難しいのは中国は原材料の生産国であり大市場でもあるということだ。名探偵が登場して一件落着、というわけにはいかない。