大阪・四條畷市、横領事件受け給食費を「公会計」に - 産経ニュース

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大阪・四條畷市、横領事件受け給食費を「公会計」に

元所長が逮捕された四條畷市立学校給食センター
元所長が逮捕された四條畷市立学校給食センター

大阪府四條畷市立学校給食センターの元所長(64)が、学校給食会の口座から食材納入業者を装った口座に約330万円を不正入金していたとして業務上横領容疑で先月23日に逮捕された事件。同市は、学校の給食費が任意団体の「私会計」で運用されていたことが犯行の一因になったとして、来年度から保護者から市に直接入金してもらう公会計に切り替えることを決めた。

市によると、元所長は昭和54年に給食調理員として採用された。再任用期間を含めた最後の6年間、学校給食センター所長を務めて昨年3月に退職した。

後任の所長らが7月ごろ、学校給食会の書類に不審な点を見つけて内部調査を行い、令和元年度に3件計約330万円の不正な振り込みがあることが判明した。市は今年1月、大阪府警四條畷署に刑事告発。元所長は市の告発そのままの容疑事実で逮捕された。市教委関係者は「所長なので当然まじめに勤務していると思っていたが」と言葉を失った。

同市の学校給食費は長年の慣習で、保護者の口座から各学校長名義の口座へ、さらに任意団体である学校給食会の口座へと順に振り込まれる。事務を担当する給食センターが、この口座から食材納入業者への支払いを行っており、市や市教委のチェックは入らない。

元所長は支出の決裁や振り込み、伝票処理の主な業務を自ら行っていた。金融機関への振込依頼書に不正な振込金額を記載し、振り込み完了後は不正な金額を除いた予備の振込受付書を保管して犯行を隠していた。

振込先は元所長が開設した口座で、食材の納入実績はないという。学校給食会の口座は年間約2億3千万円の出入があった。四條畷署は、不正に振り込まれた金の使途や余罪などがないか調べている。

市関係者によると、学校給食費や教材費、PTA会費などは小中学校ごとに、教員が保護者に対面して納付率を高めてきた過去の経緯から、私会計の仕組みが残っている。

文部科学省は学校給食費の公会計化を自治体に促しているが、令和元年12月の調査では、給食費を徴収している全国1686団体の約74%が私会計で給食費を取り扱っている。

植田篤司教育長とともに記者会見した東修平市長は「教育行政と市政への信頼を著しく損なうことになり、申し訳ない。複数の担当者による確認などで再発防止に努めたい。学校給食費は来年度から公会計にしたい」と話した。