花田紀凱の週刊誌ウォッチング

(826)患者を助けるメッセージを出せ

東京・お台場の五輪マークのモニュメント
東京・お台場の五輪マークのモニュメント

タイムリーな企画だが『ニューズウィーク日本版』(6・15)の大特集「世界があきれる東京五輪」は同誌には珍しく羊頭狗肉(くにく)。「世界があきれ」ている事実なんてどこにも書いていない。

トップは「パンデミック五輪に猛進するニッポン」。仏リベラシオン紙東京特派員なる女性の寄稿だが、冒頭、IOCバッハ会長が〈現実を見ていない〉〈見に行ってほしい所はたくさん〉と紹介しているのが立川相互病院。

5月初め、窓に「医療は限界 五輪やめて!」「もうカンベン オリンピックむり!」と書いた紙を貼り出して話題になった病院だ。

しかし、あの病院、実は全日本民主医療機関連合会に加盟している病院で、民医連は民商や民青と並ぶ日本共産党系の団体。要はオリンピック開催に反対している日本共産党の意を受けての貼り紙なのだ。

「現実を見ていない」のはどっちだ。

ついでに書くと「リベラシオン紙」はフランスの左派系の新聞。

コロナに関して一貫して冷静な報道を続けている『週刊新潮』、今週(6月17日号)は「『ワクチン効果』無視で煽(あお)られる恐怖 50日後の光景は激変する」。

〈おそらく日本で一番多くコロナ患者を診てきた〉兵庫県尼崎市の長尾クリニック、長尾和宏院長の日本医師会批判は痛烈。

〈火を怖がって火事の現場に行かない消防士と同じ〉

〈中川俊男会長の責任は重大で、患者を助けようというメッセージを発しないのは、自分が医師であることを放棄しているに等しい〉

ワクチン接種についても。

〈中川会長は個別接種ばかり勧めますが(中略)より安全で効率的な集団接種への協力を呼びかけるべき〉

『週刊文春』(6月17日号)では、「業者が悪質手口を実名告発 あなたが食べてる中国『汚染野菜』」。

国内で消費される野菜の2割が輸入。そのうち中国産は53・4%。これが残留農薬、カビ毒まみれのまさに「毒菜(ドクチョイ)」だという。

怖いリポートだ。

(月刊『Hanada』編集長)