G7サミット「脱炭素」も焦点 途上国支援の上積み目指す

先進7カ国首脳会議(G7サミット)では、気候変動対策も主要議題となっており、途上国の温暖化対策を加速させるため、資金支援の増額を議論する。2009年の国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)で合意した「20年までに先進国が途上国に年間1000億ドル(約11兆円)の支援を行う」との目標達成が難しくなっていることが背景にある。

ここ数年、温室効果ガス排出量は先進国で減少傾向にあるのに対し、途上国では増加の一途となっている。途上国でも温室効果ガス排出量が比較的少ない液化天然ガス(LNG)の火力発電施設や、太陽光や風力といった再生可能エネルギーの導入拡大が求められるが、資金面が課題となっている。

先進国は20年までに官民で年間1000億ドルの支援を行い、25年まで継続することで合意しているが、最新の18年の経済協力開発機構(OECD)の調べでは支援額の総額は789億ドルにとどまっている。20年時点でも目標額は超えていないとみられることから、目標の達成に向け、各国の上積みを目指す。

日本は、G7各国に先行する形で15年に、従来の1・3倍となる1兆3000億円に増額すると表明。すでに多額の支援金拠出で国際貢献している中で、さらなる上積みができるかが焦点となる。

一方、日本は30年の温室効果ガス排出量の国別削減目標(NDC)で13年度比46%削減を目指すと表明。国内でも再生可能エネルギーなど非化石エネルギーの活用が課題で、多額のコストがかかる。さらなる途上国への拠出にあたっては、着実に日本への評価に結び付けられるよう、菅義偉首相のアピール力も求められそうだ。(那須慎一)