ホストタウンやきもき ウガンダ選手団来日日程不透明に

東京五輪・パラリンピックに出場するアフリカ東部ウガンダの選手団が今月、大阪府泉佐野市で事前合宿を始める。大会延期後、海外選手団の受け入れは群馬県太田市の豪州選手団に続く2カ国目になる予定だ。ただ、搭乗予定の航空便が運航停止になったとの情報も舞い込んできた。来日日程が不透明な中、泉佐野市は新型コロナウイルスの感染対策などの準備に追われている。

同市によると、ウガンダ選手団は当初、中東のドバイ経由で、16日に関西国際空港に到着すると連絡してきていた。ところが、そもそもその日にドバイからの直行便はない。市は確認を進めているが「ウガンダ側に日程調整のボールを投げても、打ち返しがのんびりしている」と明かす。さらに11日には「ドバイとウガンダとの航空便が止まったらしい」という一報が入った。市自治振興課の高垣秀夫ホストタウン担当参事は「日程がまったく分からなくなった」と困り顔だ。

五輪のボクシングと水泳、重量挙げ、パラリンピックの水泳とバドミントンなどの選手ら約20人が来日する見込みだが、いまだに人数が確定していないことも頭痛の種となっている。

それでも感染防止対策などの準備は進む。選手団は関空に到着すると、直接市内のホテルに。フロアを貸し切りにし、移動できるのは原則、ホテルと練習場の間だけで、市が手配したワゴン車などで往復する。

ウガンダの選手団が宿泊するホテル=大阪府泉佐野市
ウガンダの選手団が宿泊するホテル=大阪府泉佐野市

水泳選手たちが利用するのは全長50メートルの長水路プールを持つ市立佐野中学校のプール。古谷秋雄校長は「本来ならば選手のみなさんを生徒に紹介したり、交流したりしたいが、今回はできない」と残念そうだ。

同市がウガンダのホストタウンに登録されたのは平成28年12月。地元企業がウガンダのオーガニックコットンを原材料にタオルなどを生産していたのをきっかけに交流が深まった。

新型コロナの影響で選手団受け入れを辞退する自治体が続出するが、千代松大耕(ひろやす)市長は「ホストタウンとしての役割をしっかり果たす」と話す。高垣参事も「感染や事故なく無事に東京に送り届けたい。必ず近いうちに来てほしい」と心待ちにしている。(牛島要平、藤原由梨)

自治体120超 受け入れ断念

東京五輪とパラリンピックの各地のホストタウンが頭を悩ませている。新型コロナウイルスの影響で、現在、120以上の自治体が海外選手団の受け入れを断念している。

内閣官房によると、5月28日の時点で、528の自治体がホストタウンに登録している。しかし、今月上旬の段階で、ホストタウンやキャンプ地などを予定していた122の自治体が受け入れを断念したことを確認しているという。約7割が相手国からの辞退で、1割弱の自治体が、医療態勢などの準備が難しく受け入れ困難だとした。

インドのホッケー代表を誘致していた島根県奥出雲町の担当者は「町民との交流が楽しみだっただけに残念だが、十分な受け入れ体制を整えることができない」と説明した。

一方で感染対策を徹底して準備を進め、相手国の連絡を待つ自治体も多い。ガンビア選手団のホストタウンを務める大阪府守口市には11日、五輪閉会後に市を訪問するとの連絡が入った。喜ぶ市の担当者は「十分な感染対策を実施した上、子供たちが海外のトップアスリートたちに接することができる貴重な機会にしたい」と話している。


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